2008年12月29日(月曜日)


もう少しわかりやすく説明すると、「どんなとき、どうすれば良いか」といった知識は誰でも簡単に学べるが、一番難しいのは「今がどんなときか」を感知することであって、これは知識としては学べない。現在の位置や状態を的確に把握できれば、もう「上手い」も同然なのである。

小説が上手く書ける、とはいうのは? これも、自分が書いた文章を的確に測れるかどうかだと考えられる。測るというのは、この場合、いろいろなファクタがあるけれど、たとえば、どれくらい理解されるか、どれくらい新しいか、どれくらい珍しいか、どれくらい洒落ているか、といった測定だ。どれくらい好きか、という物差しだけでも、しっかりと持っていれば、少なくとも自分の好きなものは書ける。ただ、この1本の物差しだけでは、プロにはなれない。

via: MORI LOG ACADEMY: 「上手い」とは何か