2008年12月11日(木曜日)
キットの組立てが終わったので、工作台が空いた。明日からまた別のものを作ろうと思う。僕の工作を制限しているのは、時間と空間だ。それは万物にいえることかもしれない。たいてい制限を受けるとしたら、人間、資金、時間、空間の4つからである(僕の場合は、前の2つは既に排除されている)。空間なんか資金があればどうにでもなるだろう、と思われるかもしれないが、自分の周囲に存在する空間は限られていて、資金や技術による工夫で、多少伸び縮みする程度である。
数年まえに庭園鉄道のアーチ橋をレンガで作ったが、それは左官屋さんのおじいさんの数日間の仕事だった。僕が同じことをしたら、絶対に何度か失敗をして数カ月かかったと思う。やっぱりプロは凄い。しかし、僕は2時間もあれば短編小説を1編書くことができる。その原稿料で、そのおじいさんの数日分の日当が支払える。だったら、僕は、そのアーチ橋を2時間で作れることに等しい。僕は、小説を書くよりレンガを組んでいる時間の方が楽しいから好きだけれど、このようにして、適材適所で「時間」をお金で買うことができるから、そうして手に入れた時間を、レンガ組みよりももっと楽しいことに割り振ることができる。