2008年09月08日(月曜日)
僕の親父は脱サラで、自分で商売(工務店)を始めた人だったから、商売というのは、リスクはあるけれど、それだけ儲かるものだ、というイメージを持っていた。高度成長期は、上手くすれば事業がどんどん大きくできる時代だったようだ。ところが、僕は公務員になった。親父は自分の商売の跡を継がせなかった。僕も継ぐ気はまったくなかった。不思議だ。儲かっていたはずなのに、将来はもうこんな調子ではいかない、と何故わかったのだろう? 商売のセンスというのは、やはり計算だと思う。なんでも計算する。常にデータを分析し、今がどんな状態なのかを把握することに尽きる。周囲の動向を見て、あらゆる要因との関係を分析し、仮説を立てる。そしてすぐに修正する。大学で教えていれば、学生の動向を分析するし、小説を書けば、読者の動向を分析する。ビジネスとは、この「目先の利き」具合でおおかたは決まってしまう。コンビニやファミレスには、もちろん目先を利かせている店員はいない。雇われている人間では無理だ。そういう店は、つまり商売をしていないも同然だ。商売は、別のところ(本社?)でしているのである。 僕は今、小説関係がジョブで、工作がワークで、研究がホビィで、あと、自分の健康管理がタスクかな……。