2008年01月01日(火曜日)


幾度か書いていることで、「キリの悪いやめ方を心がける」というのがある。工作をしているときに、穴を5つ開ける作業があったとしたら、3つだけにして、2つは明日のために残しておくのだ。キリの悪いやめ方をすると、次の日にすぐに仕事が始められ、仕事を始めることで、自然に躰も頭も暖まる(暖気運転になる)。 小説であれば、さあここから書きやすい部分だ、という調子の良いところで中断する。すると次回はすぐに書きだせる。こうして、次の分を書かずに残しておくことが、つまり「貯金」になる。一般に、さきの分の仕事までしてしまうことを貯金と呼ぶことが多いが、これは禁物だ。これをすると、あとで仕事をしなくなってブランクが開く。その不連続が、のちのちの仕事の障害となる。 僕の場合、「今日は 5000 文字書こう」と決めたら、文章の途中であっても、5000 文字を越えたところで打ち切る。キリは悪いほど良い。ついついキリがつくまでと頑張ってしまうが、体力を消耗するのでマイナスだし、今すぐに書きたいものを明日に残すことで、それはもっと良いものになるだろう。書きたいという早まった気持ちが、完成度を落とすことがあるからだ。 とまあ、昨日書いた「方法論などない」に反発して、方法論を書いてみました。

via: MORI LOG ACADEMY: キリは悪いほど良い