2007年12月03日(月曜日)
そもそも、社会で直面する問題の多くは、解けないものである。ちょっとものごとに取り組めば、それがわかるだろう。解けないという状況は、わからない状況とは異なる。解けないことがわかった状況だ。解けない理由がつきとめられ、何がどう不足して問題を解決できないのかを把握した状態である。これは、社会では一応の成果であり、ある意味では、その場における問題解決ともいえる。何故なら、解けない理由がわかれば、問題を解く道を切り開く糸口になるときがあるし、またそうでなくても、別の方策へ時間と労力を向けられる。解けないと知ることは、大いに価値があるのだ。 問題を正確に解くことよりもさらに重要なことは、その問題が解けるか解けないかを判断することだ。子供たちに、必ず解ける問題しか与えないことは、教育的にいかがかと僕は思う。