2007年11月30日(金曜日)
オームの法則(電圧=電流 × 抵抗)については、2006 年 3/19 に書いた。電気的な工作をするとき、これがすべての基本となる。また、ワットとは、電圧 × 電流で求められる仕事量だが、たとえば、コンセントの電圧は 100 Vでほぼ一定だとすると、ワットの違いは、つまりその機器に流れる電流の違いということになる。電流が違うのは、その機器それぞれの抵抗によるためで、オームの法則でいうと、電流=電圧/抵抗で求められる分の電気が流れる。つまり、ワット=電圧 × 電流=電圧 ×(電圧/抵抗)=電圧 2/抵抗となる。 これはつまり、電圧が一定ならば、抵抗が小さいものの方がワットが大きいことを示している。たとえば、電気コンロのニクロム線を半分に切って短くすると、ワットは2倍になる。感覚的には、ニクロム線の長さを倍にした方がワットが2倍になりそうな気がするけれど、そうではなく逆である。 コンセントに長い延長コードをつなぎ、その先に使いたい電化製品をつなぐと、延長コードの分だけ抵抗が増すので、全体としてワットは小さくなり、つまり節電になる。延長コードは無駄に発熱するし、つないだ電化製品は所定より低い電圧しかかからず働きが悪くなるけれど、とにかく全体としては電気の消費量は小さくなる。短くて太いコードを使うと電気が流れやすくなって得をした気分になるけれど、抵抗が下がって電気は余分に流れ、つまり僅かだが消費電量は多くなるから、節約どころか電気代が増える方向となる。