2007年11月20日(火曜日)
利息のつき方の違い。元金だけに利息がつくのが単利。元金と利息を加えたものが次期の元金となるのが複利。現在みたいに利率が低いとあまり関係がないが、たとえば、定期預金の年利が 7%もあるとかなり違ってくる(僕が若い頃はこれくらいあった)。少し計算してみよう。 1 年で 1.07 倍になるから、1 万円を預けると、1 年で 700 円の利息。10 年間預けた場合、単利だと、7000 円の利息なので、つまり、17000 円になる。これが、複利だと、2 年めには、1.07×1.07 = 1.1449、3 年めにはさらに 1.07 をかけて、約 1.225 になる。単利でも、3 年めには、1.21 なので、まだそんなに違わない。このまま計算を続けると、1.311、1.403、1.501、1.606、1.718、1.838、1.967 と概算できて、つまり 10 年後には、19670 円くらいになるから、2670 円くらい違いが出る。もし元金が 1000 万円なら、267 万円の違いだ。 年利 7%で複利の場合、10 年でほぼ倍になるので、20 年で 4 倍、30 年で 8 倍、40 年で 16 倍になる。単利では、10 年で 1.7 倍、20 年で 2.4 倍、30 年で 3.1 倍、40 年で 3.8 倍であり、結局、複利と単利では、40 年で元金の 12 倍以上の違いが出る。 「○○ 基金」などと呼ばれるものがあって、それを運用して賞金や奨学金などを出す仕組みがある。たとえば、1 億円の基金があれば、年利 7%であれば、毎年 700 万円の支出をしても、元金が減らず、ずっとそれだけの金額を毎年使えることになる。ただ、年利が下がると、元金を減らすことになる。もし、利率が変わらないとしても、毎年支出した額の合計は、支出しないで蓄え続けた場合に増える額より、ずっと少ないことになる。もちろん、お金の価値自体が時代とともの変化するので、金額という数字だけの話でもなくなってしまうが。 そんな高い利率は関係ないよ、という人は多いと思うが、借りる場合の金利はけっこう高い。30 年ローンとかになると、元金の何倍も支払わないといけなくなる。借金では、こんな計算が現実的になるわけだ。