2007年07月10日(火曜日)
つい間違った読み方でしゃべってしまう熟語がある。それでも通じるから、多くの人が間違えたまま使う。そういえば、このまえのトークショーのとき、僕は「慧眼」のことをつい「すいがん」と言ってしまった。よく間違えるのだ。子供のときに最初、そう読んだのが始まりだ。言ったあと、あ、間違えたと気づいたけれど、直すこともないので、まあいいやと思った。 以前にも書いたが、「独擅場」も本当は「どくせんじょう」が正しい。誰かが読み間違えたまま、広まってしまい、今ではみんな「どくだんじょう」と言っている。むしろ「どくせんじょう」では通じない。 ほかにも有名なところでは、「攪拌」は本当は「こうはん」が正しいが、今は「かくはん」が多数だ。「捏造」は「でつぞう」が正しいが、今は「ねつぞう」である。「こうはん」や「でつぞう」では通じない。 また、「固執」を「こしゅう」ではなく「こしつ」と読むこと、「重複」を「ちょうふく」ではなく「じゅうふく」と読むこと、「発足」を「ほっそく」ではなく「はっそく」と読むことがしだいに増えている気がする。今はどちらでも通じるだろう。通じれば良いこと、とは思うけれど、古い方が通じなくなるときが来るのだろうか。