2007年04月22日(日曜日)
「人間の大きさ」というものがよく話題に上る。もちろん、躰のサイズではない。一部には、「寛容さ」「優しさ」を「大きさ」と表現することもあるようだが、これは違うと僕は思う。一言でいえば、視野が広いこと、つまり、客観性が豊かであることを示している、と考える。別の視点からものを見ることができる、だから、ときには寛容に見えることもあるかもしれない。 視点が固定されている人間の悪い点は、拘ること、思い込みが激しいこと、であろう。自分だけで思い込んで、「どうせできない」と諦め、「私には関係ない」と目を背ける。最善や最適なものは、刻一刻と変化しているにもかかわらず、いつまでも拘ってしまう。見ているようで見ていない、という状態だ。 他人の意見に耳を傾けることは、ある意味で、自分の視点を補うことに等しい。しかし、あまりにも頼ってしまうと、今度は視点が定まらなくなり、ぶれてしまって肝心なものを見失う。常に状況を観察すること、常に視点の位置を自覚すること。これが人間の大きさだろう。言葉にすれば簡単なのだが。