2006年12月19日(火曜日)
定数については、7/25 に少し書いた。円周率の π(パイ)が一番有名だろう。また、自然対数の底であるネピア数e(イー)もよく知られている。 ところで、定数ではないが、i(アイ)をご存じだろうか。これは、負の平方根を取り扱うために作られたもの(虚数単位)である。つまり、2 乗したら-1 になる数字が i だ。そんなものが、存在するのか、というと……、考えることができ、定義することができるものはすべて存在するのが数学である。 さて、この π とeと i の 3 つの関係を表す公式がある。これは、e iπ=-1 というもの。数学の公式の中でも、人気投票をしたら、まちがいなく最も美しい公式として選ばれる、という超有名な式で、理系ならば知らない者はいないだろう。 オイラーの公式は本来、e ix = cosx + i・sinx であり、上記は、この公式に x = π を代入したもので、「オイラーの等式」とも呼ばれ、その美しさから「人類の至宝」ともいわれる。オイラー以前にも成立は予測されていたが、オイラーによって 18 世紀中頃に証明された。 地球外生命と出会ったときには、まずこの公式を提示すれば(記号だけでは通じないけれど)、人類の知的レベルを的確に理解してもらえるだろう。