2006年12月13日(水曜日)


みなさんもご存じのように、昔からバイオリズムという考え方があります。人間の体にはリズムがあって、体力が約 23 日、感情が約 28 日、そして知性が約 33 日で、絶好調・絶不調の間を周期的に揺れ動くというものです。 ぼくたちが生まれた瞬間は、もちろんプラスマイナスゼロの状態です。そしてここから、3 種類の異なるサインカーヴが派生するわけです。そのカーヴは、絶好調・絶不調の間を往復しながら、緩やかな波を描いて流れて行きます。 そこでふと思ったのですが……。このバイオリズムの波が、生まれた時と同じように 3 本ともゼロ点で重なるのは、一体何年後のことでしょうか? 答えは非常に単純で、23 と、28 と、33 の最小公倍数を取ってみればすぐに分かります。そしてそれは、21,252 日後になります。ということは、約 58 年後です。 びっくりしますね。何がびっくりするといって、わずか数年違いで「還暦」と重なるからです。 還暦というのは、干支(十干十二支)つまり、甲(きのえ)乙(きのと)丙(ひのえ)……などの十干と、子丑寅卯辰……の十二支の組み合わせがひと回りして、生まれた年の干支に戻ることです。満 60 歳です。そしてこの年には、人は新たに生まれ変わるのだといわれていて、赤いチャンチャンコなどを着てお祝いするのです(なぜ「赤い」チャンチャンコなのかというその意味に関しては、また機会があったらにしましょう)。 つまり、バイオリズム、還暦、ともに 60 年目のあたりで人間は生まれ変わるといっているのです。西洋で生まれたバイオリズムと、東洋の還暦という考え方が ── 双方ともに、科学的根拠が怪しげなのに ── なぜかほぼ一致するというのは面白い話ですね。単なる偶然なのでしょうか。それとも、どこかに接点があるのでしょうか。

via: MORI LOG ACADEMY: 身体の話