2006年09月24日(日曜日)


話は変わるけれど、なにかイベントを思いついたり、新しいメディアを始めようと思ったりした場合、なんらかの魅力あるコンテンツを見つけてきて、それで企画を成功させよう、というのが常套の手法となる。世の中には、こういったことが実に多い。 こんなシンポジウムをしたい。これを成功させるためには、誰を呼んでくれば良いのか。あるいは、新しい雑誌を創刊したい、これを成功させるために内容を考える。新しいショッピングモールを建設したい、そこにどんな店を入れるのか、などと考える。ごく普通に行われているプロセスである。 そういう仕事をしている人、させられている人は実に多い。あまりに多いから、ときどき忘れてしまうだろう。それは、そもそも発想が逆なのだ。魅力のあるコンテンツがさきになければならない。そのうえで、どのようなメディアにそれをのせていくのか、という発想を持つのが自然だ。 一般にメディアには設備投資が必要だ。そして、金が動くからメディアは商売になる。だから、どんどんメディアが先行する。 たとえば、大きなイベントホールを建てる。巨額の資金が投入され、それによって各種の職種が潤う。しかし、ホールができてしまってから、ここに相応しいイベントは何か、と考えることは明らかに本末転倒だ。

メディアとは、コンテンツのニーズに応えるのが本来であって、メディアのニーズとしてコンテンツが存在するのではない。メディアが先行すると、必ずそこに無理が生じる。どんどん歪みが大きくなって、ヤラセになり、虚構を築くことになる。そういう馬鹿馬鹿しい「張りぼて」が世の中には非常に多い。 張りぼてだとわかっているうちは、まだ救いがある。張りぼてを築いて、なにものかを創り上げた、なにものかを成し遂げた、と感じるようになると危ない。

via: MORI LOG ACADEMY: メディアの先行


ジュースの缶(円筒形)を箱に立てて入れることを想像しよう(箱の深さはジュースの高さと同じ)。 最初に箱の長辺に沿って並べたら、ちょうど4つ入った。もう1列4つ並べてみたら、まだ隙間がある。しかし、3列めを並べるには少し足りない。8つ以上は入らないのだろうか……。 そこで、4つ並べたあとの2列めを、最初の4つの間にそれぞれ入り込むような位置で3つ並べてみた。すると、次の3列めには4つ並べられることがわかった。これだと、4、3、4個で 11 個が箱に入る。 こういった場合がある。このように入る箱を用意するのが、そのジュースを入れるためには合理的である。ただ、11 個入り、というのはいかにも半端な印象を与えることはたしか。 この 11 個入りの箱を、長さも幅も2倍(つまり面積4倍)にすると、ジュースはいくつ入る? (注意:答を掲示板に書かないように)

via: MORI LOG ACADEMY: ジュースの箱詰め