2006年07月27日(木曜日)
毎日、沢山の植物を庭で観察していると、いろいろな教訓が得られる。 以前にも一度書いたが、どの植物も、花を咲かせるまでは、非常に元気が良い。早く生長するし、どんどん大きくなる。しかし、花を咲かせたあとは、急に元気がなくなってしまう。「一花咲かせる」という言葉が本当に頷ける。 蔓を伸ばして、ほかの木などに巻きつく種がある。蔓をどんどん伸ばし、新しい葉をつぎつぎに出す。その生長は極めて早い。しかし、決定的な弱点がある。地面から出ている、根もとの1本が急所だ。ここを虫などにやられると、全部が一気に枯れてしまう。 薔薇などは、葉っぱをすぐに落とす。一時期、茎や枝だけになるほどまる裸になることもある。それでも、しばらくするとまた葉を出してくる。素早いリストラが、薔薇の生命力なのだろう。 同じ種類のものが密集すると、自分自身によって環境が悪化する。下の葉に日が当たらなくなったり、密集しすぎて湿ってしまったり。こうなると枯れるしかない。一度ごっそり取り除いてやると、意外にも早く新しい芽を出してくる。 雑草は一般に引っ張るとすぐに根が抜ける。つまり、地上の勢いの割に根が小さい。だからこそ、生長が早いのだろう。そして、放っておいてもすぐに枯れてしまう。すぐに枯れてしまってみっともない、ということで、古来、雑草と見なされてきたのかもしれない。 本当に大きくなるものは、最初は生長が遅い。根を張り、地面の下で着実な生長をしているからだろう。