2006年07月18日(火曜日)
他人がすることに腹を立てる人がいる。迷惑を受けたり、あるいは単に嫌な思いをしたり、ということで、頭に来るわけである。そういう場合に、もの凄く不機嫌な顔をしたり、舌打ちしたり、ものを言わなくなったり、という態度に表すものの、直接には文句を言葉にしない人がいて、そういう人は、自分では「我慢している」と自覚しているのである。文句は言っていないつもりなのだ。 一方、他人がすることが気に入らないときに、「これこれこういうわけなので、やめてもらえませんか」と言葉にして伝える人がいる。相手によっては、「文句を言われた」と思われるかもしれないし、「怒られた」と思うかもしれない。しかし、本人は意見、あるいは注意をしただけで、まあ文句ではあるかもしれないけれど、しかし怒っているつもりはない。 僕はどちらかというと、後者の意見を伝える方である。怒るまえに、クレームを発した方がはるかにジェントルだと考えている。 もし、我慢をするつもりならば、顔にさえ出してはいけない、というのが僕の考えである。態度にも出してはいけない。それが我慢をするという意味だと思っている。歯軋りをして、顔を真っ赤にしているのは、もう怒っている状態であり、これは穏やかにクレームを言う行為よりもずっと野蛮な気がするのだ。 つまり、1)不快なことがあったとき、まったく笑顔のまま表に出さないのが、我慢をしている人。2)クレームを言う人と、怒った顔をする人。3)いきなり怒鳴り散らして、殴りかかってくる人。の3レベルだと思う。この 2)のレベルの人が多いわけで、しかも、お互いの認識に大きなギャップがある。 怒った顔をするのは、威嚇であり、近くの海へミサイルを撃つようなものだ。クレームを言うのは、国連に訴えるようなものだろう。同じレベルだが、お互いに、自分は我慢をしているつもりだし、相手は我慢をしていない、と認識している。それだけの話。