2006年07月12日(水曜日)
立体図形の話。最も単純な立体図形は球である。球をナイフで平面に切ったとき、そこに現れる断面は必ず円であり、どう切ってもほかの形にはならない。斜めに切っても歪んだ楕円形などにはならない。 円柱は、底面の円に平行に切れば切り口が円だが、そうでない場合は切り口が楕円になる。薪を割るように真っ直ぐに切れば、長方形が現れる。 サイコロの形、立方体はどうだろう。立方体をナイフで切ったときに現れる断面の形にはどんなものがあるだろうか。もちろん、円にはならない。三角形、四角形はすぐに想像がつく。その中には、正三角形、二等辺三角形、正方形、長方形などが含まれる。五角形や六角形になることもある。 大きな正六角形が現れるように切ると、立方体はちょうど半分になって、同じ形の2つの立体に分かれる。そうしてできた多角形は、正六角形のほかに、3つの直角三角形と3つの五角形でできている七面体である。立方体はもともと六面体なので、切ったことで新たに現れた面が1つ増えたことになる。ということは、半分に切られているのに、もともとあった6つの面をすべて含んでいることになる。 この形を、絵を描かずに頭に思い浮かべられる人は、そうとうな立体熟練者。絵が描けるという人も、かなりの絵心がある。絵にも描けない美しさ、という人が普通だと思う。