2006年06月24日(土曜日)


13 個の玉の中から重さ違いを見つける問題の連載3回め。 最初に 4 つずつのせて、釣り合ったとき、残り 5 つの中から、あと天秤を 2 回だけ使って、重さ違いを見つける方法を前回、なんとなくぼんやりと書いた。 今回は、1 回めの天秤で、4 つずつが釣り合わなかったケースについて考えてみよう。こういったことを、文章だけで説明するのは、むしろ作文の能力を問われる、【国語】ではないか、という気もするが……。 釣り合わなかった場合には、下がった皿の 4 つの中に重い玉があるか、上がった皿の 4 つの中に軽い玉があるか、のいずれかである。前者の 4 つを ● で表し、後者の 4 つを ○ で表す。つまり、● は、重い可能性がある玉であり、○ は軽い可能性がある玉である。 次は、天秤の皿に、●●○ の3つをそれぞれの皿にのせる。このとき、残っているのは、○ 2つである。だから、もし天秤が釣り合ったら、その2つのうち軽い方が目的の玉となる。 もし、釣り合わなかったときは、下がった皿の ●● か、上がった皿の ○ が、目的の玉である。だから、この2つの ● を天秤にのせて比べれば、どれが重さ違いか判明する。 パズルを解くプロセスでは、このように、「〜の可能性がある存在」が沢山現れる。白黒をはっきりつけられない、グレィなものだ。しかし、その可能性の範囲はある程度は限定されており、複数の条件におけるグレィの条件を重ね合わせることによって、白黒が導かれるよう問題は作られている。 ようするに、世の中には、わかっているものと、わからないものがあるのではなく、部分的にある程度わかっているものが多く、わかろうとしない人には、それはさっぱりわからないものだし、わかりたい人には、もう少しでわかりそうなものに見える、というだけのことである。

via: MORI LOG ACADEMY: 13 個の玉つづきのつづき