2006年05月20日(土曜日)
人間の指が 6 本だったら、おそらく確実に 12 進法が地球を支配していただろう。 この場合、10 進法の 10 と 11 は、1桁の数字になり、固有の名称や記号が与えられる。今はそれがないので、仮に 10 を「A」、11 を「B」としよう。10 進法の 12 が、12 進法では「10」と表記されることになる。そもそも、12 進法という呼称が、もう違うものになる。12 は 10 と 2 でできているが、12 進法では、単なる「10」となり、2 のニュアンスは潜まない。 こうなると、3 は、まさにクオータで、キリの良い数になる。そもそも、3 分の 1 や 4 分の 1 が、キッチリした数になる。逆に、5 という数は、きりの悪い半端な素数として、10 進法における 3 みたいな存在になる。 10 進法では、各桁の数字を足した和が 9 で割れる数は、それ自体が 9 で割れる。たとえば、594 は、5 + 9 + 4 = 18 で、18 が 9 で割れるから、594 も 9 で割り切れる、と判断ができる。 同様に、12 進法では、各桁の数字を足した和が 11(「B」)で割れる数は、それ自体が 11 で割り切れる。たとえば、「3A9」は、3 + 10 + 9 =(10 進法の)22 で 11 で割れる。「3A9」とは、10 進法に直すと、3×122+10×12+9=561 であり、11 で割れる。 今よりも、5 割増しくらい、九九(「BB」と呼ばれるはずだが)が難しくなっていたはずだ。