2006年03月06日(月曜日)


直角三角形が内接する円を描くと、三角形の一番長い辺が、その円の直径になっている。これは、広く知られている性質である。どんなふうに利用できるか、というと……。 たとえば、大工さんがよく持っている金尺(かなじゃく)という道具。直角に曲がった金属製の定規である。見たことがあるだろう。中心点がわからない円に直径を引きたいとき、この金尺の角を円周のどこかに合わせ、直角に延びたそれぞれの直線と円周が交わるところに印を付ける。この2点を結ぶと直径になる。これは実際に使われている方法。一番長いところを探せば良い、というのでは精度が出ない。 円に直径が引かれているとき、その直径の両端と円周の任意の点を結ぶと、必ず直角で交わる線が引ける、というこの性質だが、さて、これはどうしてだろうか? 即座に証明できる人は、まあ中学1年生レベルでは数学(幾何)は合格か。 ヒント:円に内接した直角三角形を描き、直角の頂点から円の中心に補助線を引く。すると、直角三角形は、2つの二等辺三角形に分割される。あとは、三角形の角度の合計を考えればわかるはず。

via: MORI LOG ACADEMY: 円に内接する直角三角形